お気に入りの本

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観るように読める『ユニクロ』――日曜劇場みたいに胸が熱くなる“企業ノンフィクション”の正体

「ビジネス書って、理屈が多くて退屈」――そんな偏見をひっくり返す一冊がある。杉本貴司『ユニクロ』(日本経済新聞出版、2024年)は、企業史を物語として読みたい人に刺さる、約500ページの“長編ドラマ”だ。舞台は山口県宇部市のシャッター商店街...
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『小太郎の左腕』はむずかしくない。アニメみたいに読める戦国小説

歴史小説って、地名が多くてむずかしい……そんな心配がある人にこそ、和田竜『小太郎の左腕』をおすすめします。舞台は一五五六年。戸沢家と児玉家がにらみ合い、猛将・林半右衛門と、左手で鉄砲を撃つ十一歳の少年・雑賀小太郎が物語の中心になります。文庫...
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『涅槃の王』――仏陀版ベルセルク、血と欲望と悟りの伝奇バトル

宗教小説だと思って手に取ると、きっと火傷します。夢枕獏の『涅槃の王』は、清らかな聖人伝ではありません。怪物と殴り合い、女に抱かれ、欲にまみれ、それでも歩みを止めない。血の温度と汗の匂いを正面から描き切り、その先でようやく“涅槃=静けさ”の輪...
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『サイコロジー・オブ・マネー』で“振り回されない”を身につける──会話で使える3つの物語と、明日からの設計

「人は感情の生き物だから、数字的に完璧でも、ストレスで耐えられなければ意味がない」。モーガン・ハウセル『サイコロジー・オブ・マネー』が伝えるのは、このひとことに尽きる。お金は知能テストではなくふるまいのテスト。つまり、最適解を求めて疲弊する...
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52ヘルツのクジラたち|町田そのこを読む——“届かない声”に耳を澄ます読書案内

『52ヘルツのクジラたち』は、誰にも届かないと思い込んでいた声が、たしかに誰かに届くまでの距離を描く物語です。本記事はネタバレなしで、作品の魅力・背景・関連情報を整理しつつ、読後に残る問いを私なりの視点で言語化します。検索意図(あらすじ/テ...
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綾辻行人『アナザー』とは何か? ― 極上の学園ホラーミステリを読む

学園ホラーと聞いて、どんな作品を思い浮かべるだろうか。血飛沫よりも静かな不安が忍び寄り、無邪気な日常が音を立てて崩れていく――。そんな恐怖を本格ミステリとして昇華させたのが、綾辻行人の長編小説『アナザー』だ。2006〜2009年に『野性時代...
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『ビジョナリー・カンパニー』まとめ|読んでない人でも“わかった気”になれるシンプル解説

はじめに|「すごい会社」って、何が違うの?「Appleやディズニーって、なんであんなに続くんだろう?」「起業したいけど、どうすれば“続く会社”になるんだろう?」そんな疑問に真剣に向き合ってくれる本があります。それがジム・コリンズ著『ビジョナ...
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現代に甦る松陰の言葉──『覚悟の磨き方』が教えてくれる、生き方の本質

「あなたは、どう生きるのか?」「あなたは、なぜその仕事をしているのか?」「その目標に、命をかけられるか?」そんな問いに即答できるだろうか。自分の“軸”が揺らいだとき、ふと読み返したくなる本がある。それが『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』(池田...
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『俵万智の「生きる言葉」』に学ぶ、SNS時代の言葉の危うさと希望

はじめに:ただの「つぶやき」にも、絡みがつく時代に「砂糖って甘いんだよなぁ」──この一文に、じわじわと“クソリプ”が寄せられる。本書『生きる言葉』(新潮新書、2025年刊)は、歌人・俵万智が現代社会における“言葉の使われ方”を真摯に、そして...
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そして、バトンは渡された|7回も親が変わった少女がなぜ「幸福」だったのか?

「家族って、なんだろう?」この問いは、いまや誰にとっても普遍的で、しかし誰にとっても答えにくいものになっている。血のつながりがあっても心は遠く、逆に血が繋がっていなくても深く通じ合える──そんな関係は、いくらでもある。瀬尾まいこの小説『そし...
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