2025年も本好きにとって特別な季節がやってきました。全国の書店員が「今一番売りたい本」として選ぶ本屋大賞。今年も魅力的な作品が多数ノミネートされました。ここでは、2025年の本屋大賞のノミネート作品を紹介するとともに、それぞれの魅力を深掘りしていきます。

今年も楽しみです!
本屋大賞とは?
まず、本屋大賞について簡単におさらいしましょう。本屋大賞は、全国の書店員が「お客様に最もおすすめしたい本」を選出する賞です。選考基準は単純明快で、文学的評価や権威性よりも「読者に読んでもらいたいか」が重視されます。そのため、受賞作品は毎年多くの人々の手に渡り、ベストセラーとなることが多いのが特徴です。
過去の受賞作には、凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』や、町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』、逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』など、話題作が数多く名を連ねています。
では、さっそく2025年のノミネート作品を見ていきましょう。
2025年本屋大賞ノミネート作品一覧
『アルプス席の母』 早見和真(小学館)
高校野球を舞台に、観客席から試合を見守る母親たちの視点で描かれる感動作。息子たちが汗を流して努力する姿、それを支える親たちの葛藤や愛情がリアルに描かれています。
著者の過去作: 『イノセント・デイズ』『あの夏の正解』
『カフネ』 阿部暁子(講談社)
家事代行サービスを通じて出会った二人の女性が、料理を通じて心を通わせる物語。日常の温かみと人間の絆の大切さを丁寧に描いた一作。
著者の過去作: 『いつかの岸辺に跳ねていく』『戦う夜空と恋の罠』
『禁忌の子』 山口未桜(東京創元社)
自分と瓜二つの遺体を発見した医師が、その謎を追う中で過去の忌まわしい出来事に向き合う医療ミステリー。緻密な描写と巧妙な伏線が光る作品です。
著者の過去作: 『何度でも生まれ変わる』『光と影の遺言』
『恋とか愛とかやさしさなら』 一穂ミチ(小学館)
プロポーズの翌日に恋人が盗撮で逮捕されるという衝撃の展開。愛や信頼、そして許しとは何かを問いかける、切なくも心揺さぶられる恋愛小説。
著者の過去作: 『スモールワールズ』『光のとこにいてね』
『小説』 野崎まど(講談社)
小説の世界に魅了された主人公が、作家たちとの出会いや創作の苦悩を経て成長する物語。文学の魅力や言葉の力を改めて感じさせる一冊。
著者の過去作: 『バビロン』『know』
『死んだ山田と教室』 金子玲介(講談社)
クラスメイトが亡くなった後、教室のスピーカーから彼の声が聞こえるという不思議な現象が発生。青春ミステリーとホラーが交錯する異色の作品。
著者の過去作: 『この世界が消えたあとで』『静寂の彼方』
『人魚が逃げた』 青山美智子(PHP研究所)
銀座の街で「人魚が逃げた」と語る青年と、彼に関わる人々の人生の転機を描く短編集。優しさと希望に満ちた物語です。
著者の過去作: 『木曜日にはココアを』『赤と青とエスキース』
『spring』 恩田陸(筑摩書房)
バレエの世界を舞台に、成功を追い求める主人公の成長と葛藤を描く。恩田陸らしい緻密な心理描写と芸術的な美しさが際立つ作品。
著者の過去作: 『蜜蜂と遠雷』『夜のピクニック』
『生殖記』 朝井リョウ(小学館)
家電メーカーで働く主人公が、ある奇妙なプロジェクトに関わることで生殖や社会の在り方について考えさせられる物語。風刺とブラックユーモアが効いた社会派作品。
著者の過去作: 『桐島、部活やめるってよ』『何者』
『成瀬は信じた道をいく』 宮島未奈(新潮社)
マイペースで我が道を行く主人公・成瀬あかりが、自らの信念を貫く姿を描く。ユーモアと人生の哲学が詰まった、元気がもらえる一冊。
著者の過去作: 『成瀬は天下を取りにいく』

当ブログでもご紹介しておりますが、成瀬あかりの大ファンです!
2025年本屋大賞はどの作品に?
以上、2025年の本屋大賞ノミネート作品をご紹介しました。どの作品が受賞するのか、今から楽しみですね。本屋大賞は4月に受賞作が発表されます。それまでに、ノミネート作品をチェックして、お気に入りの作品を見つけてみてはいかがでしょうか?
それでは、今年も素晴らしい本との出会いを楽しみましょう!