マティーニとは?
マティーニは、ジンとドライ・ベルモットをベースにしたクラシックなカクテルであり、カクテルの王とも称される存在です。シンプルながらも奥深い味わいと洗練された見た目から、映画や文学の中でも頻繁に登場します。
マティーニの歴史
マティーニの起源にはいくつかの説がありますが、最も有力なのは19世紀後半にアメリカで誕生したというものです。カリフォルニア州マティネズで生まれた「マティネズ・カクテル」が進化して現在のマティーニになったという説や、19世紀後半にニューヨークの「ホテル・ニッカーボッカー」のバーテンダーが考案したという説があります。
マティーニの基本レシピ
マティーニのレシピはシンプルですが、微妙なバランスが求められます。以下が基本的な作り方です。
材料
- ジン:60ml
- ドライ・ベルモット:10ml
- オリーブまたはレモンピール(ガーニッシュ用)
- 氷
作り方
- ミキシンググラスに氷を入れる。
- ジンとドライ・ベルモットを加え、ステアする(混ぜる)。
- チルドしたカクテルグラスに注ぐ。
- オリーブまたはレモンピールを添えて完成。

ジンとグラスは冷凍庫で極限まで冷やし、ベルモットも冷蔵庫でキンキンに冷やしたものを使う、レモンピールはしっかり器にもこすりつけて香りをたたせると良いです。
マティーニのバリエーション
マティーニには多くのバリエーションがあり、好みによってカスタマイズできます。
- ドライ・マティーニ:ベルモットの量を5ml以下に抑えた辛口のスタイル。
- エクストラ・ドライ・マティーニ:ベルモットの量を極限まで減らし、ほぼジンのみで作る。
- ウェット・マティーニ:ベルモットの比率を高め、ジンと1:2の割合にしたもの。
- パーフェクト・マティーニ:ドライ・ベルモットとスイート・ベルモットを1:1で配合。
- ダーティ・マティーニ:オリーブの漬け汁を加えて塩味を効かせた一杯。
- ヴェスパー・マティーニ:ジンとウォッカを組み合わせた「007」由来のバリエーション。
- ギブソン:オリーブの代わりにパールオニオンを飾る。

ベルモットの分量をうまく調整することで自分好み味を作ることができます。筆者はベルモットは小さじ一杯分(極少量)くらいで作ります。
マティーニを楽しむポイント
マティーニはシンプルながら、味の違いを楽しむことができる奥深いカクテルです。以下のポイントを押さえれば、より美味しく楽しめます。
- ジンの選び方:ボタニカルの香りが豊かなロンドン・ドライ・ジンが定番。
- ベルモットの比率:自分好みのバランスを見つけるのが鍵。
- ステアかシェイクか:「007」ではシェイクを推奨していますが、クラシックなスタイルはステア。
- グラスの温度:チルドしたグラスを使うことで、よりシャープな味わいに。

ベルモットを白ワインにしてみてもよいです。
ウォッカ・マティーニ
一般的にマティーニはジンを使用しますが、ウォッカをベースにした「ウォッカ・マティーニ」も人気があります。特に「007」シリーズのジェームズ・ボンドが愛飲することで知られています。
ウォッカ・マティーニは、ジンのボタニカルな香りを抑え、よりクリーンで滑らかな口当たりが特徴です。これは、ジンに含まれるジュニパーベリーやその他のハーブ由来のフレーバーを避けたい人や、スムースな飲み口を好む人に適しています。
ボンドが「シェイクで、ステアせずに(Shaken, not stirred)」と注文することで有名ですが、これはシェイクによってより冷却され、シャープな味わいになるからです。また、ウォッカを使うことでジン特有の香りが抑えられ、ベルモットやガーニッシュの風味が引き立つ効果があります。
マティーニの飲み方

マティーニは基本的にストレート(カクテルグラス)で提供されますが、好みに応じてさまざまな飲み方があります。
- オン・ザ・ロック:ロックグラスに氷を入れ、マティーニを注ぐことで、ゆっくりと味の変化を楽しめる。
- アップ(ストレート):冷やしたカクテルグラスで提供される伝統的なスタイル。
- ギブソン・オン・ザ・ロック:パールオニオンを加えたギブソンをロックスタイルで楽しむ。
- フローズン・マティーニ:クラッシュアイスとともにブレンダーで作る、シャーベット状のバージョン。

苦手な方はオン・ザ・ロックが飲みやすくおすすめです。
6. まとめ
マティーニはカクテルの王と称されるにふさわしいエレガントなカクテルです。シンプルなレシピながらも、細かな調整次第で味わいが変わる奥深さがあり、多くの人に愛され続けています。バーで一杯、または自宅でじっくりと味わう時間を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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